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フルート・奏法

フルートの低音域と中音域はどう吹き分ける?その2

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 フルートの基本的な発音の原理からすると、低音域は息のスピードが遅く音量も小さいが、高音になるほど、息のスピードが上がり音量も大きくなるということを、前回の記事で述べました。でも、この吹き方だとフルートは、表現力に乏しい楽器となります。表現力を付けるためには、前回の記事で述べた、唇と歌口のエッジの距離や、空気流の角度、などを微妙にコントロールして、音量や音色の変化をつけます。

 以前に東京銀座の山野楽器に行った時のことです。折しも開催されていた音楽のイベントのために来日していたフランスのフルーティストがフルートの試奏に来ていました。間近でプロの音を聞くチャンスは、そうそうありませんので、音をじっくり聞くと同時に、唇のコントロールの仕方を、私は食い入るように見つめていました。彼は音色・音程・音量のコントロールのかなりの部分を唇で行っていて、かなり複雑な唇の動きをしていました。「このようにコントロールするのは至難の技だな」と、トッププロのレベルを思い知らされたことがあります。

 フルートを吹いた時に、先に上げたいくつかの要素を変えると、同じ息のスピードでも低音が出たり中音が出たりすることがあります。これもフルートの不思議な所です。下の図④をご覧ください。
P1010621.jpg

 この図で面白いのは、唇と歌口の距離(偏心距離)が近い時と遠い時の両方で、低音が鳴ることです。息の流れが秒速8mの時、偏心距離が0.6mmまでだと低音が鳴りますが、0.6mm以上~1.3mmの間は中音が鳴ります。そして、1.3mm以上は再び低音が鳴るのです。簡単に言うと、フルートの低音は鳴るポイントが二つあることになります。これは私が実際にフルートを吹いて見てもそうでした。吹いた感覚からすると、偏心距離が近い時は、音色が暗めで、ピッチも低めでした。偏心距離が遠い時は、音色が明るめで、ピッチが高めでした。

 どちらが良いのでしょうか?

 偏心距離は音色を変える有効な方法であることを、頭の片隅において、基本をどちらに置くかを考えた時、私は偏心値1.2mm~1.6mmの間で息のスピードをコントロールするのが最も有効だろうと考えます。この偏心値で息の流れを秒速7m~14mの範囲で変化させた時、最も音量の変化があり、低音と中音の変化も付けやすいと思います。それにしても秒速14mは時速50km程です。すごい速さの息のスピードです。

 高音を出す時は、前回の記事でも述べましたが、小さい音量でも秒速20m程の息のスピードが必要です。そんなに速い息のスピードをどうやったら作り出せるのかというと、アパチュア(唇の息の出る穴)が狭ければ狭いほど息のスピードが上がります。(これは水道の蛇口につなげたゴムホースの先を小さくつぶすと水の出る勢いが増すのと一緒です)アパチュアが狭いと、エッジに息のビームを正確に当てるのが難しくなります。初心者のうちはどうしてもアパチュアが広めですので、それで高音がなかなか出ないということがあるのです。アパチュアと音色との関係は、よくわかってません。これからの研究課題でしょう。

 また、このデータが、どんな材質のフルートにも当てはまるのかということも、研究していく価値はあると思います。私の試奏した感覚では、ゴールドフルートとシルバーフルートでは、息のスピードで鳴る倍音が微妙に違うような気がします。(パウエルの総銀製と総14K製を吹いた時にそう思いました。また同様のことをヤマハのビジューの金と銀、パールマエスタの金と銀でも感じました) 簡単に言うとゴールドの方が息のスピードが速くても低音が鳴るという感じです。その息のスピードで、第3倍音(高音)も鳴りました。もちろんその時の音量はピアノです。

 フルートの場合、息のスピードの速い方が音圧が高く、遠鳴りするのではないかと思われます。管体銀のフルートの低音域の鳴り方に満足できなかった私が、パウエルの総14Kを吹いた時に、思いっきり吹いても楽器が応えてくれることに感動したことを思い出しました。息のスピードを上げても音量が増えない限界が、金のフルートの場合は高い感じです。そこからアパチュアを広げて息の量を増やすと、もっと音量が出たような気がしています。これも研究していただきたい課題です。

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~ Comment ~

興味深い! 

はじめまして
私はフルートを大学から始めて現在4年目ですが、
低音の出にくさに困っていました。

つい最近まで、音はいい音が出れば吹き方は何でもいいんだろな、唇の形は人それぞれだし。。。なんて思っていたところ、
ある方に「それは違う。どうやったら音が出るか説明できるまでは、いい音出ないよ」と指摘されて、それもそうなのかなと・・・。
そうして低音が鳴る仕組みを探していたところ、たかさんのサイトにたどり着きました。

これは非常に面白い文献ですね。
今はもう寝ないといけないのですが、明日ぜひ確かめてみたい・・・
いろいろな方法を試しても低音が思うように鳴らず、
練習もつまらなくなっていたところ、吉報が舞い込んでまいりました。
参考にさせていただきます。
ありがとうございました。。。

Re: 興味深い! 

インプレッサさん

 はじめまして。ようこそいらっゃいました。フルートの発音の仕組みを科学的に研究していらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。フルートの歌口は、とてもシンプルなだけに余計に奥が深いのでしょう。また、いらしてくださいね。
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