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フルート全般

魔性の笛

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 魔性の笛といっても平安時代の鬼の笛「葉二」のことではありません。何十年も前に製作されながら今なお現役フルーティストの心を魅了してしまうフルートのことです。私は魔性の笛にあたるのは、ドイツのヘルムート・ハンミッヒとフランスのルイ・ロットだと思っています。

 どちらも日本のフルートメーカーが目標とするフルートだったりします。ヘルムート・ハンミッヒはパールが目標としていて、素材の銀もドイツから輸入していたりするそうです。ムラマツもヘルムートをお手本にしたと聞いています。ルイ・ロットはアルタスが目標にしています。またアキヤマフルートはもっと徹底してルイ・ロットをコピーしたフルートを作っているそうです。なんといってもルイ・ロットの時代の銀を使ってフルートを作っていたりしますから。これほど現代のフルート職人を魅了しているのは、「寸分違わずフルートを作っても音色までコピーできない」からでしょう。素材の銀にまでこだわっているのも、そこに理由があると思われます。

 当然のことながらフルーティストでも現代の笛に満足できず、本物のルイ・ロットやヘルムート・ハンミッヒを吹いている人もいるわけです。ヘルムートは製作本数が少なく現存数がたくさんありませんが、ルイ・ロットは数が多いので、手に入れたいと思えばヘルムートよりは手に入れやすいようです。

 しかし、このふたつのフルートの製作年代はずいぶん違います。ヘルムートはA=440Hzで無理なく吹けるようです(私の師匠が昔吹いていました)が、ルイ・ロットはA=435Hz時代に作られていて、現代ピッチで吹くにはちょっと無理があります。中には現代ピッチで演奏可能なルイ・ロットもあると聞いていますが、う~ん、どうなんでしょう。

 ヴァイオリンのストラディバリウスは作られた当初から弦の高張力に耐えられる構造だったそうで、442Hzでも演奏可能だそうです。でもフルートの場合、管の長さでピッチが決まりますから、そんないろいろな管の長さのフルートをロットが作ったとは考えにくいです。だいいちその時代に442Hzで演奏する必要性はありません。どうしてもルイ・ロットを吹きたいという人が奏者の方でピッチを上げているのではないかと勝手に憶測しています。ピッチの上がらないロットは頭部管を切って短くしたものもあるそうです。そこまでしてもロットを吹きたいという熱意には感服します。(私にはそういう熱意はありませんけど)

 でも435Hzで設計されたフルートを440Hzに上げるのは出来ないことはないですが、奏法にかなり無理があるのではないかと思います。442Hzならなおさらです。私だって442Hzで設計されたマエスタを450Hzで吹くのはイヤですもん。だいいち音程が悪くなります。私が高校生の頃、フランスのフルーティストの特徴として言われていた「フランスのフルーティストは調子っ外れだが、音色が実に美しい」という評価はまさしくこれが原因なのではないかと思われます。

 ルイ・ロットを目標にしたアルタスは現代ピッチで設計されていますので、奏者の方で無理にピッチを上げる必要はありません。でも良い音色を出すのは難しいフルートです。私が20年吹いたアルタスに「葉二」と名前を付けたのも、すごく難しい笛だからです。参考までにYouTubeにアップされていたルイ・ロットの演奏をどうぞ。


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~ Comment ~

akiyamaは 

たかさん、おはようございます。
akiyamaさんでは、ロット時代の銀食器を海外オークションで買い付けているそうですね。
実用・観賞用に銀食器を買うとお高くなりますが、セットのなかで欠けたものがあったりすると、かなりお安くなるそうです。
私は今のパールちゃん(マエスタF-9801RE:GP)に換えるまえはアルタスのA907を使っていました。
個人的な感想ですが、買い替え時にアルタスとパールの同等機種を比較しましてパールを選んだのですがアルタスの方が難しかったです。
音色もパールの方が好きでしたし、吹きやすかった。(オーダーだったので納品まで半年掛かったのが待ち遠しかったのですが)

akiyamaのフルートを買われる方は結構マニアなひとが多いような気がします。作り手もこだわっておられますからね。

そんなわけで、吹くたびに楽器がよくなっていくのを実感している今日この頃です。
今日は『寝不足だね、姫様!!』ってパールちゃんに怒られそうだけど(笑)

Re: akiyamaは 

深窓のワル姫さま

アキヤマについてもお詳しいですね~。アキヤマの銀食器フルートは素材が素材だけに、そうは作れないと思います。私がもっとマニアだったら高いお金を出して買うかもしれませんが、今のところ、マエスタで満足しています。はい。でもアキヤマのアルトフルートの頭部管(秋山さんの手作りで巻き管のもの)を試奏したら、すごく音が良くて思わず衝動買いしてしまいました。

深窓のワル姫さまのマエスタはハンダ付けトーンホールなのですね。マエスタの前にアルタスを吹いていらしたことと言い、私と似た経過をたどっていらっしゃいますね。ゴールドメッキをオーダーすると半年待ちなのも一緒です。マエスタもそれなりに難しいフルートなんですが、アルタスほど気まぐれではないかなという気がします。もっともアルタスの気まぐれなのはイヤではないんですけど、私はマエスタの金メッキの音に惚れ込んでしまいました。

マエスタGPは吹き込むほどに音が良くなりますね。お互いがんばって練習しましょう!

アルタス♪ 

たかさんがおっしゃるように、
アルタスって気まぐれだなぁと最近痛感してます。
私の力量不足で奏法が安定してないせい…というのは
言うまでもなく、鳴らない一番の原因であるとは思いますが、
何時間でも吹いていたいー♪ってくらい気持ちよく鳴るなぁと
思った翌日には、あら?あらら?ってすかすかの響きのない音。
でもどんどん愛着がわいてきますよね!

Re: アルタス♪ 

こぶたさん

アルタスってほんとに気まぐれですよね。他のメーカーだとちょっとした奏法の変化があっても影響がなかったり、音色がちょっと変化したりするくらいですが、アルタスはちょっとした変化でも、もう鳴ってくれないですもんねー。奏法チェックには最適ですし、愛着もありますから、パールメインで使っている今でも手放せません。でもアルタスはここ一番!という時(本番)には、ちゃんと鳴ってくれます。でも直前のリハはぼろぼろだったりするんですよねえ…。

魔性の笛 

魔性の笛、と感じたのは、ロット最後の職人、ルフェーブルがクランポンブランドで作ったフルートを吹いた時でした。

すでにヘルムートを吹いていましたが、綾子さんの音で、多くの曲を聴きたい、と思って吹いていましたので、ヘルムートには魔性を感じませんでした。

ヘルムートは、柔らかく、太い音です。やや渋い音です。落ち着きがあります。やや暗い。

その後、数本のロットを入手しました、

ロットは、美しく、明るく、吹いていて、音が気持ちがよい。
官能的、とも言えます。麻薬的。媚薬的、美しい。そこに魔性を感じます。

女優であれば、ロットはヘップバーン、ヘルムートはイングリッド・バーグマン。

バイオリンでは、ロットはストラド、ヘルムートはグアルネリウス。

Re: 魔性の笛 

I love HH & LL さん

旧い記事へのコメントありがとうございます。

本文中にも書きましたが、ヘルムートもルイロットも日本のフルートメーカーが目標にしている楽器ですよね。ただ、ルイロットを目標にしたとハッキリ打ち出したのは、アルタスが最初かなと私は思っています。

私が学生の頃、かれこれ30年以上前は、リングキーのフルートは珍しくて、みんなカバードキーのフルートばかりでした。これは老舗のムラマツ・ヤマハ・パールがヘルムートを目標にしていたからかなと勝手に想像しています。ヤマハは明るめの音色に路線を変更しましたが、ムラマツもパールも落ち着いたダークな音色ですもんね。パールはドイツから輸入した銀でフルートを作っているそうですし、こだわりは半端じゃありません。

アルタスは創立間もない頃の楽器を購入して今でも使っていますが、試奏した時の音が、それまでのフルートとは全然違ったことを覚えています。ルイロットを目指したといわれれば、そうかなと思ったのですが、やっぱりアキヤマフルートを吹いた時のインパクトは、すごかったですね。本物に敵うかどうかは、私にはわかりませんが、自分の吹き方からしたら、ヘルムート系のフルートの方が合っているかなと思っています。なにしろアキヤマフルートだけではなく、アルタスフルートも上手く鳴らせる時と全然ダメな時があって、人前での演奏の時はうまく音が出るかどうか、いつもドキドキしてました。
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