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金の音、銀の音

 ←我が楽団のフルート談義 →新・金管楽器の銀メッキ
 フルートに使われる素材で、金や銀はどのように音色が違うのか、ご質問がありましたので私の考えを述べさせていただこうと思います。(何とか今日のアップに間に合いました)旧ブログで素材による音色の違いについて述べたことがありますが、その後様々なフルートを試奏できたこともあり、また新たに述べようと思います。

 金属製のフルートの素材は金と銀と洋銀(洋白)の三つです。真鍮のフルートもある(ヤマハのアルトフルートやバスフルート)ことはありますが、特殊なのでここでは除外します。材質による音色の違いを考える時に気をつけなければならないのは、音色の違いは材質だけによらないということです。楽器の作りも大きく影響します。簡単にいうと音色の違いは、歌口のカットの仕方に因るものかも知れないということです。

 そこで、同じメーカーの同じ作りの楽器同士で比較します。基準になるのは、洋銀100%・銀100%・金100%の楽器です。

 洋銀と銀の楽器の比較はヤマハYFL281とヤマハのYFL881Dです。この二つの楽器はどちらもCY頭部管が装備されていて、リングキーEメカなしのC足部管、ドゥローントーンホールというところが共通しています。楽器の作りは281の方がイージー(機械で作っている部分が多い)なのですが、もっとも同条件で比較できるモデルです。私はこの二つの楽器を吹いたことがあります。洋銀管は私が所有しているものですが、総銀製の楽器を試奏させてもらったことがあります。

 その感想は、洋銀の方が硬いので「カン」と鳴るイメージです。それに対して銀の方は「キーン」と鳴るイメージです。いや、倍音の豊かな銀の音は文字通り「ギーン」と鳴ります。洋銀の方が大きい音が出やすいのですが、銀の方が高次倍音がたくさん含まれるので、遠鳴りする感じです。ヤマハの881DとアルタスのA1207の二つを比べると、総銀製のフルートはメーカーが違っても銀の音のイメージは同じだと思います。

 私が試奏したアルタスA807は、歌口のリッププレートだけが銀です。この楽器は銀の音色60%くらいの感じです。洋銀フルートは、昔の楽器で申し訳ないですが、銀メッキ無しのヤマハYFL211と銀メッキのYFL211Sで比較すると、メッキをしたことで銀の音色は15%増した感じがします。

 銀の含有量の多いアルタスの907(頭部管銀)と1307(総銀製)を比べて見ると、907は80%位の銀の音のイメージがあります。管体銀の1107は90%位です。音色を決める要素でもっともウエイトが大きいのは歌口で、次に頭部管、3番目が管体で、最後がキーメカということになります。全体的に銀で作った部分が増えるほど、鳴らすのが難しくなると思います。最近のフルートは、それでもずいぶん鳴らしやすくなりました。おそらく歌口のカットの仕方によるのでしょう。

 総金製の楽器は試奏したことのあるパウエルの14Kを基準にします。同じパウエルの総銀製と比べると、音は「ゴ~ン」と鳴るイメージです。銀よりも低めの倍音が豊かな印象です。高次倍音を出すのはかなりのパワーが必要で、これが出せないと銀の楽器より鳴りません。管体が金でキーが銀の楽器を吹いてみましたが、やはり総金製の音の80%位の金の音だったと思います。私が思った以上にキーメカの部分の素材の影響が大きいと思います。ただ、ヤマハのビジューの管体金(キー銀)の楽器を吹かせてもらったら、ほぼ金の音のイメージでした。作り方でずいぶん違うんだなあという印象でした。

 リップ銀(同じくミヤザワのアトリエ)とリップ金の楽器(ミヤザワのレガシー)を比べると、リップ金は金の音色60%くらいだと思いますが、銀よりも低次倍音が増えて、鳴り方はかなり金に近いと思います。金メッキの楽器も同様でした。最近ヤマハから出た、514のスペシャル仕様(頭部管銀モデルにリップと頭部管の内側に金メッキを施したもの)は、金の音のイメージにかなり近いのではないかと推測できます。

 もともと金という素材は音に対する影響力が強いようで(何度も繰り返して説明してますが、クラリネットはリガチャーが金メッキになるだけで、かなり違います)、金は、ほんの少しだけでも、その色に染まりやすい素材だと思います。総金製は鳴らすのにヘビーで、お金も使いますが体力も使います。基本的にはプロ向きでしょう。
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~ Comment ~

 

詳しい説明ありがとうございました!

 

サックスでもネックが金のものがありますよね。それはどうなんですか?すみません。知っていたら教えてください。

Re: タイトルなし 

よっちゃんさん

> 詳しい説明ありがとうございました!

どういたしまして。ご参考になれば幸いです。

Re: タイトルなし 

あるとさん

詳しくは「サックスも奥が深いなあ…」の記事をご覧いただくとして、セルマーのアルトサックスのネック金メッキの中古を買った私の教え子がいました。買う前にヤマハのカスタムと吹き比べをしたのですが、やはり鳴らすのは大変だったような気がします。ただ、音色は通常のものとは艶が違うという感じでした。もっとも本人はネックだけ色が違うのが好きだったようです。
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