スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←心の奥にまでしみこんでくる歌 →フルート頭部管の選択と材質の関係
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

ピッコロ

ピッコロ・Eメカニズム考

 ←心の奥にまでしみこんでくる歌 →フルート頭部管の選択と材質の関係
 以前の記事で「リングキーのピッコロ」をご紹介しました。資料をご提供いただいたlouislot1800さんのブログには他にも興味深い記事がいくつもあります。それらを読ませていただいて、はたと気付いたのがピッコロのEメカニズムって何のためにあるんだろうということです。いつもの記事では資料を元に考察をしていくのですが、こればかりは資料が見つかりません。そこで私の「仮説」を述べようと思います。

 ピッコロのカタログを見ると、ドイツ系のピッコロには、ほぼEメカニズム(以下「Eメカ」と略します)がついています。アメリカ系のピッコロ、パウエルなどにはEメカは付いていないのですが、パウエルから分かれたバ―カートにはEメカが付いているようです。面白いのは、フルートの上級機種ではEメカがオプションになっているのに、ピッコロは上級機種でも標準で付いていることが多いのです。フルートの方はオプションと言っても実際にはEメカ付きのフルートばかりで、Eメカ付きでないフルートを店頭で見かけることはあまりありません。ピッコロは、Eメカが無くても実際に演奏に困ることはありません。それなのに、なぜ「標準」で付いているのでしょう。

 ピッコロにEメカが付いていて困るのは、フルートと同じで高音域のG/Aトリルが出来なくなることです。フルートの場合、変え指がなくはありませんが、ピッコロの場合は変え指では音すら出ません(私も実験して試しました。自分の技術のせいかもしれないと思って、その後EメカをキャンセルしたところG/Aトリルが出来ましたから、純粋に楽器の問題だと思います)。そして、フルートと同じくG/Aトリルが出てくる曲をピッコロでやらざるを得ない場合が、管弦楽でも吹奏楽でもあります。Eメカが無ければG/Aトリルが出来るのに、しかも高音Eの音はEメカがなくても大丈夫なのです。それはピッコロのGisトーンホールが少し小さめなためでしょう。これはサンキョウのニューEメカと同じ理屈です。ならばなおさらEメカは要らないはずなのに、どうしてだろうと、ますます疑問が募ります。

 私の仮説は「昔はピッコロの高音Eが出にくかった上に、作曲家が高音G/Aトリルを要求しなかったから」というものです。この仮説を証明するためには、昔のドイツ系のピッコロを実際に吹いて確認しなくてはなりませんが、これはできませんでした。フルート・ピッコロにG/Aトリルを要求する作曲家は、私が知っている限りでは、近代以降の作曲家ばかりです。作曲家には「フルートのトリルが不可能なのは低音Des/Esトリルくらい」という認識があるそうなので、高音G/Aトリルは出来ると思っているのでしょう。実際にEメカがなければ出来るわけですし。

 近代以前の作曲家は、せいぜい高音Gまでで曲を書いているようです。でも世の中には「名人」がいますから、その名人のために作曲家が曲を書くと、普通には演奏が困難な曲を書くのです。これはフルート・ピッコロに限った話ではありません。すると奏者側から楽器製作者に、難しい曲がこなせる楽器を作ってくれとの要求が出ます。そしてだんだん楽器が進歩していくのだと私は思っています。

 ピッコロの場合、管の形も伝統的な円錐形です。金属管は円筒形のものもありますが…。ピッコロのトッププロはご自分で楽器の改造をなさる方が多いようですし、実際に楽器ごとにクセが違うので、最適な指使いも違うようです。なかなかアマチュアまで、そのノウハウが降りて来ないこともあって、通常アマチュアが手にする楽器は旧態依然としたもの(無用なEメカが付いている)なのではないかと思っています。
関連記事
スポンサーサイト



~ Comment ~

たしか… 

おはようございます。

中学生の時、学校のピッコロを吹いていました。
今から、30年以上前です。
YPC―31と62です。
たしか、どちらもEメカ付きで、Gisトーンホールは大きかったと記憶しています。
自分でタンポ交換していましたので、たぶん間違っていないと…

それにしても、近代以降の作曲、編曲はフルート、ピッコロに高音域を求め過ぎていると思います。
歌謡曲もそうですね。
高音域ヘタクソな私には、ツライです。

おはようございます[e:44] 

ピッコロってEメカなくてもいいんですかぁ

私Eメカなしのフルートだとミの音が出なかったので、ピッコロもEメカなしだと不安なんですけど

ふむふむ。 

最近ぼちぼちパウエルを吹いていますが、やっぱりEに困ることはないですね~。
その名の通りEを楽に出すためのEメカニズムでしょうからやはり無用の長物?
ただ、長年ヤマハを見ていた私にとっては、見た目的に「何かが足りない」印象があります(笑)妙にすっきりしてます。

ただ、G/Aはまだ出ませ~ん。なんか悔しい(笑)
吹き始めのGだけ普通の高音Gの指で、
後は中音GAの指でトリル…でOKですか??アハ(^_^;)

Re: たしか… 

フルト二ウムさん

こんにちは。

貴重な情報ありがとうございます。私はGisトーンホールの大きさまで気にしていなかったので(ピッコロのタンポ交換はしていませんでしたし)、どうだったかなあと思っていました。
私がずっと前に吹いていた62に比べてどうも音が出しにくいと思ったのは特に中音域のAなのです。これはGisトーンホールが小さめだと、どうしても音程が低めで音色も暗めになるからではないかと考えていました。
Gisトーンホールが小さめなのが他の音に良い影響も与えているんではないかと思っているのですが、それはよくわかりません。
ピッコロの超高音は耳に良くないですよね。あまり高すぎる音は使わないでほしいというのが本音です(笑)。

Re: おはようございます 

よっちゃんさん

率直なご意見ありがとうございます。やっぱり見た目でEメカがあると安心感がありますよね。私はEメカなしに慣れているので、無くても大丈夫と思っているだけなのかも知れません。実際に私の62のEメカをONにしたり、OFFにしたりして吹いてみましたが、高音Eの音の出方は多少違いました。人によってはEメカがないと出にくいと感じる人もいるかも知れませんよね。

ただ、louislot1800さんによると、中学生でもEメカが機能していなかった62で、普通に高音Eを出していたそうですから、無くても大丈夫なんじゃないでしょうか。

Re: ふむふむ。 

いつりんさん

やっぱりEメカの必要性を感じませんか。見た目的に「何かが足りない」という気持ちはわかります(笑)。

ピッコロのG/Aトリルは変え指では出ないと思います。私も何度か試しましたが、右手中指と薬指も押さえないと出ません。フルートだと変え指でも出るんですけどね。ちなみに私の62フィンダで頭部管を4mm~6mm抜いたところでないとトリルが出来ません。これ以上抜いたり入れたりすると音がかすれてしまいました。ちなみに3H~Cは頭部管が5~6mmの位置でないと音が出てくれませんでした。かなりシビアです。

チョッと・・・ 

チョッと気になることがあります。ブラウンのピッコロですが、親指のトーンホールが一個ですね。(なぜか他社のは2個)以前試奏をしたことがある(波型唄口でD足部管)のですが、高音が大変吹きやすく小さなフルートのような感じでした。http://www.braunflutes.com/piccolo.htm ブラウンのホームページですがこの中にはC足部管のピッコロがあります(確かナガハラフルートも・・・)。こちらにYouTubeの映像が・・・素晴らしい!!フルートもC足部管とH足部管では高音の指使いや吹き方が違うように、ピッコロもC足部管で造れば高音のトリルも簡単に出来るのでではないでしょうか?

Re: チョッと・・・ 

nebosukeさん

鋭いご指摘ありがとうございます。

ピッコロの左親指のHキーが小さなトーンホールが二個になっているのは、私もどうしてだろうと考えていました。最終的にはこのトーンホールの配置を考えた人に聞かなければ分からないので、推測でしかないんですが、加工技術上の問題があったのかななんて思っています。このトーンホールがピッコロの左手の音程に微妙な影響を与えているだろうことは想像できますよね。ブラウンのピッコロが非常に吹きやすいとなれば、その想像は間違いではないような気がします。

フルートの場合、H足部管が登場してすぐは長所より短所の方が大きかったそうです。半音分長くするだけでも相当研究しないと長所が出てこないのではないでしょうか。昔Desまで音の出るピッコロがありましたが、廃れてしまったのも、これが原因かと…。できればブラウンのピッコロがこの後のスタンダードになってくれれば、ピッコロも進歩しますよね。

余談ですが、ベームはオーボエやファゴットのキーシステムもベーム式で作ろうとしたけれど、出来なかったという話を聞いたことがあります。真偽のほどは定かではありません。もう少し資料が集まれば書きたいと思っているのですが、多少あやふやでも「仮説」を提示して、読んでくださった方からいろいろ教えていただくのもいいなあと思いました。

nebosukeさんがおっしゃるように、管が長い方が高音域の音が安定すると思いますが、

> チョッと気になることがあります。ブラウンのピッコロですが、親指のトーンホールが一個ですね。(なぜか他社のは2個)以前試奏をしたことがある(波型唄口でD足部管)のですが、高音が大変吹きやすく小さなフルートのような感じでした。http://www.braunflutes.com/piccolo.htm ブラウンのホームページですがこの中にはC足部管のピッコロがあります(確かナガハラフルートも・・・)。こちらにYouTubeの映像が・・・素晴らしい!!フルートもC足部管とH足部管では高音の指使いや吹き方が違うように、ピッコロもC足部管で造れば高音のトリルも簡単に出来るのでではないでしょうか?

はじめましてお邪魔します 

たかさん&みなさま

遅ればせながらお邪魔いたします。
本年もよろしくお願いいたします。

ハイG-Aのトリルですがベーム式ではEメカがあると難しいですが、
ベーム式が普及する前の「多鍵式」の楽器ではどうだったのか?
気になります。
ベーム式が開発されてからもしばらくはフランスとイギリスくらいにしか
普及しなかったはずですので。
GーAが出てくる「胡桃割り人形」は1892年初演で当時ロシアにベーム式の楽器があったか?疑問ですが、作曲家が楽器の事情をどこまで考えて書いていたのか?どうなんでしょうね???



>#1411 フルトニウム さん

>たしか、どちらもEメカ付きで、Gisトーンホールは大きかったと記憶しています。

もしかして小指のレバーのGisトーンホールのことを仰っておられますでしょうか?
この場合のGisトーンホールは左薬指と連動しているいわゆる「表Gis」のことを指しておられると思います。



>#1413 いつりんさん

>吹き始めのGだけ普通の高音Gの指で、
>後は中音GAの指でトリル…でOKですか??アハ(^_^;)

第3オクターブのD-Eのトリルの指に右手中指と薬指を加えてみてください
Eメカがない楽器ならばそれでG-Aが出る可能性があります。
導入には普通のGの指からです。
どうぞ試してみてください。



>#1419 nebosukeさん

ブラウンの1穴トーンホールはあれで特許取っているはずでして
音響的にフルートに近くなり、ハイGisメカニズムが不要だと宣伝しているようです。
あのC足のピッコロは試したことがないのでなんとも言えませんが
高音のトリルの可能性が広がるだろうとは思います。
でも円筒管のフルートと円錐管のピッコロでは比較が難しいですね。
せめてEメカなしで作ってもらったらG-Aトリルもできそうですが、
C足の影響がどう出るかを知りたいところです。

それにしてもブラウンのC足ピッコロ、気になります。
情報ありがとうございます。



長々と失礼いたしました。

Re: はじめましてお邪魔します 

louislot1800さん

初コメントありがとうございます!リングキーのピッコロの件ではお世話になりました。

> GーAが出てくる「胡桃割り人形」は1892年初演で当時ロシアにベーム式の楽器があったか?疑問ですが、作曲家が楽器の事情をどこまで考えて書いていたのか?どうなんでしょうね???

これは興味深い問題ですね。私の勝手な推測ですが多鍵式のフルートなら楽器の機構上、GAトリルができないということはなかったんじゃないかと思っています。あくまでも勝手な推測なので確かめたいんですけど無理でしょうねえ…。ベームがこだわったのはオープンGisフルートだと聞いています。この機構なら第3オクターブのキーアクションは理想的になるはずで、ロシアはこのオープンGisフルートが主流なんでしたよね。最近は持ち替えの関係上、ずいぶん変わって来たそうですけど。

他の方へのご丁寧なコメント、ありがとうございます。またいろいろとお教えください。



>
> >#1411 フルトニウム さん
>
> >たしか、どちらもEメカ付きで、Gisトーンホールは大きかったと記憶しています。
>
> もしかして小指のレバーのGisトーンホールのことを仰っておられますでしょうか?
> この場合のGisトーンホールは左薬指と連動しているいわゆる「表Gis」のことを指しておられると思います。
>
>
>
> >#1413 いつりんさん
>
> >吹き始めのGだけ普通の高音Gの指で、
> >後は中音GAの指でトリル…でOKですか??アハ(^_^;)
>
> 第3オクターブのD-Eのトリルの指に右手中指と薬指を加えてみてください
> Eメカがない楽器ならばそれでG-Aが出る可能性があります。
> 導入には普通のGの指からです。
> どうぞ試してみてください。
>
>
>
> >#1419 nebosukeさん
>
> ブラウンの1穴トーンホールはあれで特許取っているはずでして
> 音響的にフルートに近くなり、ハイGisメカニズムが不要だと宣伝しているようです。
> あのC足のピッコロは試したことがないのでなんとも言えませんが
> 高音のトリルの可能性が広がるだろうとは思います。
> でも円筒管のフルートと円錐管のピッコロでは比較が難しいですね。
> せめてEメカなしで作ってもらったらG-Aトリルもできそうですが、
> C足の影響がどう出るかを知りたいところです。
>
> それにしてもブラウンのC足ピッコロ、気になります。
> 情報ありがとうございます。
>
>
>
> 長々と失礼いたしました。
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【心の奥にまでしみこんでくる歌】へ
  • 【フルート頭部管の選択と材質の関係】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。