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音楽全般

指揮者と奏者の戦い

 ←フルートの音と管厚の関係 →武満徹のフルート曲
 指揮者は音楽を仕上げるのが仕事です。当然、奏者の方は指揮者のいうことを聞かなければなりません。でも現実はなかなかそう行かないものです。プロの世界でも(いやプロの世界だからこそ)指揮者と奏者の激烈なバトルが展開していたりします。

 ある指揮者に関する有名なエピソードをご紹介します。この人は音感の鋭いことで有名だった人です。「調が違えば曲のイメージが違うんだ」とつねづね言っている人だったそうです。

 私も似たようなことを言ったことがあります。R・シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」はinCでないと雰囲気が出ないと思っています。実際に吹奏楽用に長二度下げた楽譜を演奏してもらったことがありますが、やっぱり雰囲気が違います。不思議なのは(私の耳の特徴かもしれませんが)、移調した楽譜でも違和感を感じない曲もあります。

 先ほどの例に挙げた指揮者が振った曲が、移調しても違和感のない曲だったのかどうかはわかりませんが、余りにも指揮者が自分の耳の良さを豪語するものだから、楽員たちは、あるいたずらを仕掛けました。曲の冒頭から二度移調して演奏したのです。何とも子供っぽいことをするもんですが、これはハイレベルないたずらです。長二度(全音)移調して演奏するなら、上げる場合は♯を二個、下げる場合は♭を二個余分に付けなければなりません。もし短二度(半音)違えるのなら、上げる場合は♯を七個または♭を五個(!)、下げる場合は♯を五個、余分に付けなければなりません。Ddurの曲で半音下げようとしたら♯を七個付けて譜面に書かれてある音の一個下を演奏しなければならないのです。これは至難の業です。今年の二月にやった演奏会では、inBで書かれた楽譜をフルートで吹きましたが頭の中がこんがらがりました。

 曲の最初から移調して弾き始めたオケは、すぐに指揮者が止めるだろうと思っていたらしいです。もちろん「いつ気づくか」が最大の関心事で、指揮者が数小節振り続けたら「自分でいうほど音感よくないね」なんてバカにしたのかもしれません。しかし、くだんの指揮者は最初の音が出た時に「最後まで通します!」と一言。困ったのは楽員達でした。こんなエピソードです。

 実際の現場は笑い話にならないような深刻なものもあるようです。私もプロオケのリハーサルに立ち会って、こういう現場に遭遇しました。特にコンサートマスター(あるいはミストレス)が指揮者の音楽と相容れない演奏をする場合もあるらしく、しかも練習の時はいざ知らず本番で指揮者と違う音楽をやる時もあるそうです。こうなると音を出さない指揮者の立場の弱いこと…。演奏が始まる前に指揮者がコンサートマスターと握手をするのは、深い意味があるんですね。
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