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フルート・奏法

自分に合った奏法、楽器に合った奏法

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このテーマは「鶏が先か、卵が先か」みたいな議論です。初心者の段階で自分の奏法が確立している人はいません。誰だってゼロからのスタートです。そうすると最初に吹くフルートに合った奏法が、そのままその人の奏法になる可能性が高いのです。でもそのフルートを吹いていて、どうしても思うような音が出ないとか、もっとこういう音を出したいとか思うようになったら、それは奏者の技量に楽器の能力がついていかなくなったか、奏者の奏法が楽器に合わなくなってきたかのどちらかでしょう。ああ、もうひとつ奏者の側が理想だけは高いが技量が未熟過ぎる場合もありました…。でもこれは楽器の問題ではなく練習あるのみです。

 私が最初に吹いたフルートはムラマツの頭部管銀の入門モデルでした。その後すぐに笛師匠に師事して師匠の総銀製のムラマツを借りて吹いていましたので、自分の奏法はムラマツで確立したと思っています。頭部管銀モデルの次のフルートを買おうと思った時は、ムラマツの総銀モデルを買おうと思いました。私が吹いていたムラマツは笛師匠の「折り紙」付きの出来の悪いフルートでしたので、まず新宿のムラマツに行って、新しいフルートを見せてもらいました。もちろん吹き比べのために私のムラマツも持って行きました。その時のムラマツの営業さんの言葉は今でも忘れません。「ああ、ダメだよ、こんなフルート吹いていたら…。フルートも工業製品だからね。今のフルートはもっといい音出るよ」

 その頃、私は20歳そこそこでしたので、まともな客だと思われなかったのでしょうが、この言葉はひどいと思いました。確かに中古で買った私の古いムラマツと、その時の真新しい総銀製のムラマツとでは全然音が違いましたから、グウの音も出ずに帰って来ました。でも、これでムラマツを買う気はなくなりました。ムラマツは今までに自分たちが作って来たフルートに誇りと責任を持っていないんだなと思ったのです。仮にもムラマツユーザーだった私の吹いていたフルートを「こんなフルート」でしたからね。かれこれ30年以上前の話です。今はそうではありません。ムラマツは入門モデルのフルートでもきちんと作っています。ただその時の私にムラマツを買うという選択肢は、これで無くなりました。

 それでサンキョウを買ったわけです。音色はムラマツと対照的ですが、基本的な吹き方はムラマツとほとんど変わりませんでした。サンキョウの次にアルタスを買ったわけですが、アルタスはムラマツ・サンキョウの吹き方では良い音が出ませんでした。自分の奏法はアルタスには合わなかったわけですね。それから楽器に合った奏法を見つけるのに、ずいぶん苦労しました。アルタスも試奏した時は「よく鳴るな~」と思いましたので、試奏しただけではその本性はわからないのでしょう。でもおかげで自分の奏法の幅が広がったと思います。

 自分のフルートがどうしても思うような音を出してくれないという場合は、自分の奏法と楽器が要求する奏法が合わない可能性があります。でも、そのフルートを買ってしまったら後は、楽器に自分の奏法を合わせるしかありません。

 私の教え子で音大のフルート科に進学した子がいます。彼が音大に進学する時に「どんなフルートを買えばいいか」と尋ねてきたので、私は迷わず「ムラマツのDSにしなさい」と言いました。(もちろん自分の個人的な感情は抜きで考えてます)もともと彼はムラマツの管体銀のフルート(カバードキー)を吹いていましたので、そこからのステップアップには、ちょうどいいかなと思ったからです。

 彼が買ったのはムラマツDSのリングキーH管・Eメカなしでした。その楽器で音大の先生からレッスンを受けたのですが、アンプシュアを一からやり直しさせられたそうです。久しぶりに彼の吹いているのを見たら、ずいぶん吹き方が変わっていたので、理由を聞いたらそういうことを言っていました。いろいろ考えてフルートを選んだら、あとはそのフルートでそのフルートに合った奏法を一から作り直すつもりの方がいいのでしょう。
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~ Comment ~

 

私の場合は、フルートの奏法の原点はケーナです。基本的には、ケーナの延長線上でフルートを吹いています。これは、ケーナをやめでもしない限り、ずっと続くでしょうね。

> アルタスはムラマツ・サンキョウの吹き方では良い音が出ませんでした。

これは、私も試奏したときに痛感しました。2本目のフルート(ムラマツEX)を買ったとき、頭部管銀クラスの楽器何本かを試奏したのですが(ヤマハ、ムラマツ、サンキョウ、ミヤザワ)、アルタスはたまたま在庫がなくて、試奏できなかったのです。
もともとは、私が一番気になっていたフルートメーカーはアルタスだったのです。吹いたこともないのに何故気になっていたかというと、多分名前が美しいからです。いや、まじめな話、「ムラマツ」とか「ミヤザワ」って、どこにでもある人名だし、ヤマハって名前は知名度がありすぎて新鮮味がない。
そのとき買ったのはムラマツでしたが、試奏できなかっただけに、そのあともずっとアルタスが気になっていて、いつだったか山野楽器のアルタス・フェアに足を運んでみたのです。
残念ながら、百年の恋が見事に振られちゃった感じでした。素晴らしい楽器だけど、私には何とも音が出しにくかったのです。うーーーーん。これは、私には向かない楽器だ、と思いました。

しかし、
> 「ああ、ダメだよ、こんなフルート吹いていたら…。」

自社で作ったフルートに、この発言はすごいなあ。

Re: タイトルなし 

inti-solさん

私はケーナの息の入れ方は良くわからないのですが、ムラマツやサンキョウは、比較的厚い息で鳴らすフルートだと思っています。それで鳴らしやすいのではないかと考えています。アルタスは薄い息で軽く鳴らしてやる時に一番いい音が出ると思っています。息が弱くてもダメ、強過ぎてもダメという難しいフルートだと私は思っています。実際にパールはアルタスでは使っていない息の入れ方が出来るようになったら、音色もずいぶん変わったと思います。

> しかし、
> > 「ああ、ダメだよ、こんなフルート吹いていたら…。」
> 自社で作ったフルートに、この発言はすごいなあ。

いやあ、今考えてもすごい発言です。客観的にムラマツフルートの完成度が高いのは認めますが、これを思い出すとムラマツを自分のフルートとして買うのは、気分的に良くありません。一昨年、サブでムラマツのEX(H管)を注文したことがあるんですが、何かの手違いで受け付けてもらえませんでした。私には縁がないのかも…。

 

今の私にとっては骨身にしみるお話でした…!
楽器に奏法を合わせるしかない、全くその通りだと思います。

>アルタスも試奏した時は「よく鳴るな~」と思いましたので、試奏しただけではその本性はわからないのでしょう。

私もまんまとだまされました(笑)
アルタスはコツをつかむのが難しい、というか
やはりよく言われるようにポイントが狭いと思います。万人受けはしないですよね、きっと(苦笑)。
つくづく扱い易くはないなぁ、と思いながら、ドンピシャで鳴った時の音がステキすぎて
なんとかうまく飼い慣らしたいなぁと思っています。
試奏のときにたまたまいい音がしたのなら、楽器が私を呼んでいた、と思いたい(笑)。

私もムラマツとは縁がないです。
周りにムラマツユーザーは多いんですが。
ムラマツのお店の、なんとも排他的な空気が好きになれないです(笑)

Re: タイトルなし 

いつりんさん

> 試奏のときにたまたまいい音がしたのなら、楽器が私を呼んでいた、と思いたい(笑)。

その通りでしょう。

私はアルタスの難しさに「こんちくしょう(言葉が汚くてすみません)」と思いながら、いい音が出た時の快感を忘れられず、「いい音を出してやる!」と思いながら20年使いました。病気のせいで唇の微妙なコントロールができなくなってしまったので、買い替えの時にアルタスを候補から外したのですが、病気をしなかったらまだメインで使っていたと思います。

> 私もムラマツとは縁がないです。
> 周りにムラマツユーザーは多いんですが。
> ムラマツのお店の、なんとも排他的な空気が好きになれないです(笑)

私は「こんなフルート」と言われて以来30年近く、ムラマツのお店に行ってません。「絶対行かないぞ」と決心したわけではないのですが、何となく足が向かないのです。

 

奏者の技量と楽器の能力の関係、奏者の理想と技量の関係、どちらもつい最近になってやっと理解(実感?)できた感じです。今まで、たかさんのブログで読んできたことはこういうことだったのか、と。。。ホント、“やっと”です(苦笑)。
でも、少しでもそれが理解できると、自分の手元にある楽器がさらに愛おしく感じられますね。私の手元にある楽器は、どちらも世間一般的に“良い”とされる類ではありませんが、まだまだ長い付き合いになりそうです。
ムラマツのお店でのご経験、実は似たような雰囲気をパールで体験しました。以来、パールのお店には行っていません。もし、新しい楽器が必要になっても、パールに足を運ぶのはいちばん最後になるような気がします。

管理人のみ閲覧できます 

このコメントは管理人のみ閲覧できます

 

> 「ああ、ダメだよ、こんなフルート吹いていたら…。」

みなさんも指摘なさっていますが、
この発言はすごいですね。。。
私がそう言われたら、やっぱり買う気持ちをなくしちゃうと思います。

それにしても「楽器に合わせた吹き方」って、
言われてみれば納得なんですけれど恥ずかしながら気づきませんでした!
楽器を選ぶにあたって「好みの音かどうか」とか「その楽器のスペック」ばかり気にしてしまっていました…
恥ずかし。

今は廉価なものでしか吹き込んでいないので、
今度どの楽器を選ぶにせよ吹き方を楽器に合わせていかなければなぁと決意を新たにいたしました。

Re: タイトルなし 

春子さん

春子さんもブログにパールとヤマハの吹き方の違いについて書かれていましたよね。いい音を出そうとするとやっぱり微妙に違うんですね。もっとも自分の吹き方は変えずに、全てのフルートを吹きこなせてしまう人もいるようですが…。私には出来ません(キッパリ)。フルートが要求する吹き方を見つけたら愛着が深まりますよね。

> ムラマツのお店でのご経験、実は似たような雰囲気をパールで体験しました。以来、パールのお店には行っていません。もし、新しい楽器が必要になっても、パールに足を運ぶのはいちばん最後になるような気がします。

本当ですか!そういうこともあるかも知れません。このあたりはメーカーに反省してもらいたいところですね。

 

2010/10/08(Fri) 09:46に投稿してくださった方、コメントありがとうございました。

Re: タイトルなし 

ひゃらりさん

まあ、言われたことはショックなんですけど、今は特に何も思っていないのです。30年近く行っていないのは自分でも驚きです。この間、ムラマツにフルートの楽譜を探しに行こうとしたんですけど、マエスタの調整に時間がかかって行けなかったとか、そんなことの繰り返しです。

> それにしても「楽器に合わせた吹き方」って、
> 言われてみれば納得なんですけれど恥ずかしながら気づきませんでした!
> 楽器を選ぶにあたって「好みの音かどうか」とか「その楽器のスペック」ばかり気にしてしまっていました…

今はそれでいいと思いますよ。自分の好みの音かとか、楽器のスペックとかでフルートを選んだら、それからが本格的なお付き合いじゃないでしょうか。フルートを選んだら「浮気」はしないで練習すればいいんですよ。

 

一度ブログをお休みされる前に何度か書き込みをしたことがあるフルートかれこれ20年吹いてる主婦です。
私はたかさんと趣味があうかも!と思ってまた書き込まずにはいられませんでした。
今使用楽器がパールオペラ銀のフォルテ頭部管でパールのアルトも持ってます。ピッコロもヤマハのPC62のNOMATAチューンナップです。
娘も中学校でフルートを吹き、自分も吹奏楽団で吹いています!
ヤマハ、ムラマツ、パウエル、パールと楽器をいろいろ変えてきました。楽器が私に合わないと思っていたからです。
でもたかさんの記事をみてそれは間違いだったのかもと思えました。もっとじっくり楽器と向き合ってあげればよかったなと思いました。
実は最近アルタスのALを吹く機会があってめちゃくちゃ気に入ったのですが、アルタスは試奏でいい音が出ても難しい楽器だって聞いてなるほどな~と勉強になりました。
これからはパールちゃんとじっくり向き合っていい音の研究をしなくちゃです。

Re: タイトルなし 

りお06さん

またコメントしていただきありがとうございます。

> 今使用楽器がパールオペラ銀のフォルテ頭部管でパールのアルトも持ってます。ピッコロもヤマハのPC62のNOMATAチューンナップです。

私と趣味が合いますね~。パールのオペラを吹いていらっしゃるのなら、総銀製フルートの最高峰ですね。アルタスALと同格ですよ。メーカーによって鳴るポイントが少しずつ違うと私は思いますので、自分に合う合わないはあると思いますよ。ただ、試奏した時と購入した後での印象がちょっと違うのも確かだと思います。でも良いと思って購入したんだから、後はとことん自分のフルートと付き合うしかないですよね。パールって付き合えば付き合うほど、味の出る楽器だと思います。

また、いらしてくださいね。
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