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 ←「中間予備」の技術をどういう時に使うか →久しぶりに吹きました~8/19楽団の練習
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フルート・本体

フルートのメッキについて

 ←「中間予備」の技術をどういう時に使うか →久しぶりに吹きました~8/19楽団の練習
 私のブログに訪れてくださる方の中には、何かを調べたくていらしてくださる方も多いのです。最近、銀メッキや金メッキについて「検索エンジン」経由でいらっしゃる方が増えました。「銀メッキの剥げは何が原因か」という検索ワードもありました。私の過去ログにそれに近いことが書いてありましたので、それをご覧いただいたのだと思います。今回の記事はその補足説明です。

 通常のメッキは長く使っていると剥げて来ます。それは楽器のメッキについても同様でした。昔の銀メッキは特に手で触る部分のメッキが剥げやすかったものです。木管楽器の場合、クラリネットやオーボエ、ファゴットなどは銀メッキをかけるにしてもキ―部分だけですから、あまり普及しませんでした。メッキをするにしてもニッケルメッキのものが多かったのは、銀よりは剥げにくいということでしょう。それでも剥げてましたが…。フルートの場合も同様で、昔のヤマハも年月が経つと剥がれたもんです。私が所有しているアルタスのキ―のメッキ部分が20年近く経って浮いてきたのも、その程度の技術力だったということでしょう。

 ところが、ほとんど剥がれない銀メッキをするメーカーが現れました。それがサンキョウです。(私の記憶が確かならば)自社にメッキ工場を持って、そこでフルートのメッキをしていました。(今でもそうですが)メッキが剥がれないことに相当自信をもっているんでしょう。当時からハンドメイドクラスの総銀製フルートにも銀メッキをかけていました。目的は二つです。銀メッキをかけることで音色の変化を狙う事と、変色しにくいフルートにするということです。なにしろ銀は時間が経つと黒く変色します。それがいいという人もいますが、嫌な人もたくさんいたのでしょう。この頃のサンキョウアーチストは30年近く経った現在でもメッキが剥げていません。一言で言いますと、サンキョウは滅多に剥がれないメッキの技術を開発したのだろうと思われます。

 このメッキの技術は一般的ではないようです(企業秘密かもしれません)。現在でも海外メーカー(特に東南アジア製)のフルートは、すぐにメッキが剥がれてしまいます。日本のメーカーは研究熱心で、剥がれない銀メッキを他のメーカーも開発したようです。最近の日本製フルートの銀メッキが剥がれたということは、あまり聞きません。最新のフルートの銀メッキが剥がれる確率は、交通事故に遭うより遥かに低いでしょう。

 さて、フルートの場合、手でさわる以外にもメッキには非常にきつい部分があります。それは頭部管と胴部管、胴部管と足部管の接続部分です。下の写真をご覧ください。
頭部管1
 左がヤマハスタンダードシリーズの頭部管(洋銀に銀メッキ)です。接続部分の色が違う事にお気づきでしょうか。接続部分にだけは銀メッキをかけてありません。ヤマハのスタンダードシリーズは銀メッキをかけていたフルートに「S」の記号をつけていた頃(わりとメッキが剥がれていた時代)から、こういうメッキのかけ方をしていました。もちろん胴部管と足部管の接続部分も同様です。

 右はサンキョウFT頭部管(銀製)です。サンキョウはすべてのフルートに銀メッキをかけていますから、この頭部管の接続部分にも銀メッキがかかっています。この部分だけメッキのかかっていない地の銀ではありません。私はこのFT頭部管をヤマハのスタンダードシリーズに挿して使っています。「すり合わせ」をしなければ入らなかったのですが、頭部管を少し広げて「すり合わせ」をするようお願いしました。写真を見ていただければおわかりでしょうが、メッキはびくともしてません。技術者の方には「万が一」があると言われましたが、「万が一」はありませんでした。

 ヤマハの方も昔よりはメッキが剥がれなくなっていると思います。もう10年以上経っていて、スクールバンドで使われ方の激しいフルートでもメッキは剥がれていませんから。ただ、今でもなぜこんなメッキのかけ方をしているのかというと、おそらくコストの関係でしょう。スタンダードシリーズの銀メッキは楽器の表面だけです。接続部分はもちろん管の内部は洋銀の地がそのまま出ています。メッキの経費を浮かせたいのと、すり合わせの手間を省きたいということでしょう。

 では、金メッキはどうでしょう。私が今回金メッキのフルートを購入したのは、実験の意味合いもあります。一昔前は金メッキもやはり剥がれました。キ―部分に金メッキをかけたオーボエを見たことがありますが、ところどころ剥がれていた上に変色もしていました。金も純度が低いと変色するのです。もっとも、銀であれ金であれ、楽器を吹く人は変色をあまり気にしないものです。でも私は「変色」も「剥げ」も気になるので、職人さんに直接質問してみました。「純度の高い金(18K以上)を厚くメッキする」のであれば、まず大丈夫だそうです。(このあたりも企業秘密だったりして…)
頭部管2
 写真の一番上が、私の金メッキの頭部管ですが、真中のサンキョウFTと同じように接続部分にも金メッキがかかっています。外国製の金メッキの楽器で、接続部分だけ地の銀が出ているフルートを見かけたことがありますが、これはそうではありません。以上のように、日本製のフルートであればメッキが剥がれるかどうかは気にせず、音で選べば良いと思います。ただ金メッキのフルートは、金無垢ほどじゃありませんがパワーが要りますよ。
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~ Comment ~

こんばんは! 

今日も凄く勉強になりました☆たかさんありがとうございます!
また学びにきますねv-238

Re: こんばんは! 

未来さん

いつもおいでいただいてありがとうございます!
また遊びに来てくださいね。今、新しいブログパーツを探してます(笑)

こんばんは 

フルートのメッキで全体18金を考えているんですよね~
(頭部管メッキは無し)
オーバーホール込みだと23万くらいかかるって言われましたので
思案中です。
どんな響きになるかはバクチになるので良い方向に行けばいいのですが

金でも変色するんですね~
読ませて頂いて参考になりました。

Re: こんばんは 

さかまさん

こんばんは。

> フルートのメッキで全体18金を考えているんですよね~

私のアルタスはキ―だけに18金メッキをしましたが、音がずいぶん変わりました。キ―にも金メッキをするとオーバーホール込みになりますから、23万は妥当だと思いますが、それでも高いですよねー。

さかまさんのマエスタは10Kゴールドですから、私の予想では ALL GOLDの音にかなり近くなるんじゃないかと思います。あ、でも頭部管が14Kならそんなに変わらないかも(笑)。悪い方には行かないのではないかと思います(勝手な推測ですが)。

>金でも変色するんですね~

私の知人のサンキョウ10Kゴールドは、みごとに変色してました。これも銀と同じで変色させやすい体質の人と、そうでない人がいるみたいですよ。その知人はヘビースモーカーでしたからねえ…。

 

こんばんは。

メッキのお話、とっても面白いです。

また質問なんですけど、金メッキって後からでも出来るんですかぁ?

Re: タイトルなし 

よっちゃんさん

こんばんは。

後からメッキをする場合、自分のフルートのメーカーに頼む場合と、メッキを引き受けてくれる工房に頼む場合と二通りあります。

フルートメーカーにメッキを頼む場合は、オプションで金メッキの設定のあるグレードならやってもらえると思います。そうでないグレードはやってもらえるかどうかは微妙です。メッキ工房に頼む場合はグレードとかは関係なしですが、例えば20万円のフルートに23万円かけるのもどうでしょうかねえ。

パールのカンタービレの限定版みたいにキーメカは銀のままで管体のみ金メッキという方法もありますが、金額的には10数万円位はすると思います。それに金の地金を溶液にしてメッキするので、ある程度オーダーがまとまらないとメッキできないそうです。そうでないメッキの方法もあるらしいのですが、どのくらい丈夫なメッキなのかはわかりません。職人さんが信頼できるかどうかは微妙なので、やっぱり「賭け」になると思います。
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