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吹奏楽合奏理論

ピッチや音程を合わせろというだけでは合いません

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 吹奏楽では、ピッチや音程のことを「ヨコ」といいます。ちなみにアインザッツ(音の出だし)やリズムのことを「タテ」といいます。今回は「ヨコ」を中心にしたお話です。まずは、「ピッチ」と「音程」の違いから説明しましょう。

 「ピッチ」とは、バンドの音が何ヘルツでチューニングされているかということです。基本的に現在はA=442Hzでチューニングするところが多いのですが、有名なところでは、ウィーンフィルはA=444Hzだったり、逆に古楽ではA=415Hzだったり(他にもいろいろなピッチが存在するそうです)と、合奏体によってピッチは様々です。

 もし、415Hzと442Hzと444HzのAの音を同時に鳴らしたらどうなるでしょうか。それぞれの音の振動数は微妙に違いますから、音に「うなり」が生じて決して良い響きになりません。これがピッチが合わないという状態です。管楽器であれ弦楽器であれ、たとえ442Hzでチューニングしても、演奏しているうちにピッチが狂ってきますので、それを修正するために「ピッチを合わせろ」と言うわけです。この場合は、チューナー等で442Hzにチューニングし直します。チューナーを使わない場合は、ピッチの正確な人の音に合わせるのが普通です。

 「音程」とは、ある音から次の音に移る時のピッチの違いだと考えていただくのが一番分かりやすいでしょう。チューナーを使ってA=442Hzで合わせても、Bの音になったら445Hzだったという場合です。どの音も442Hzを基準にして出せるのが「音程が正しい」というわけです。ただこれは「機械的な音程」です。人間の耳で聞いた時に心地よい「音程」は、またちょっと違います。指揮者が「音程が悪い」という場合は、奏者の音程が耳に心地よくない時に使われることが多いので、機械的に正しい音程を出していても、こういう指摘を受けることがあります。

 わかりやすい例を挙げます。テレビゲーム等で使われている音楽はコンピューターで機械的に作ったものです。同じ音楽でも管弦楽用にアレンジされ、管弦楽で演奏されるとまるで別物のように聞こえて来ます。ダイナミクスやテンポの変化の違いもありますが、「音程」の違いも大きいのです。テレビゲーム世代の子が吹奏楽でこの手の音楽をやると、やっぱり機械的な音程だったりすることがありますから。もっとも「機械的な音程」の方が良い音楽もあったりしますので、そのあたりは音楽によりけりです。

 この「機械的な音程」と「音楽的な音程」の違いがどこにあるかというと、「歌」っているかいないかの違いでしょう。声に出して歌うのが音楽の基本です。チューナーはあくまで目安です。チューナーでは合ってても実際の音は合っているように聞こえなかったりしますし、その逆もあります。「歌」の観点で様々な音楽を聞くといいと思います。今は優れた音楽が簡単に聞ける環境にあります。どんどん優れた音楽を聞いて行きたいものです。

 少し難しい話になりますが、R.ワーグナーが作曲した歌劇「さまよえるオランダ人」という曲があります。この序曲は音程の面で言うと、かなり面白い作品です。これは「オランダ人の幽霊船長」のお話です。この幽霊船長、人間と全く変わらない姿でいることもあるかと思えば、突然、恐ろしい化け物と化すこともあります。人間らしい愛情と、おぞましい呪いの両方をこの序曲は表現しているのですが、よくスコアを分析して見ると、「純正律」での音楽作りを要求している部分と「十二音音階」のいわば無調性の音楽とが同居しています。(私の解釈では「生きている者」と「愛」の部分が純正律、「死んだ者」と「嵐」「呪い」の部分が無調性だと思っています。)そうすると、この曲を演奏するためには「音程」の面でもかなりシビアなものが要求されているわけです。

 参考音源はこちらです。
  The Flying Dutchman - Richard Wagner

 ちなみに「さまよえるオランダ人」の伝説についてはこちらです。解説が残念ながら英語です。いくつかの英語の解説を聞いて私が最もよく理解できたのがこれです。
  The Flying Dutchman Ghost Ship

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