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 ←民族による音階の違い…ハンガリー編 →社会人吹奏楽、練習には何人必要?
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フルート・奏法

今、生徒にフルートを教えています!

 ←民族による音階の違い…ハンガリー編 →社会人吹奏楽、練習には何人必要?
 私が今いる学校の吹奏楽部は、今年20年ぶりに吹奏楽コンクールに参加します。その心意気は素晴らしいものです。ところがちょっと困った事態になりました。コンクールに参加する曲にはフルートのソロがあるのですが、今のメンバーにフルートを吹ける子がいないのです。部員数が少ないので他の楽器に置き換えようにも人もいないし、おまけに楽器もない。備品のフルートを見たら、古くてオーバーホールしても使えないものばかりでした。

 これには困りました。仕方がないので私が持っているフルート(ヤマハYFL281+サンキョウFT頭部管)を貸して、他の楽器(バリトンサックス)を吹いている子にやってもらうことにしました(もちろん本人の快諾を得てのことです)。これはそのレッスン内容の備忘録だと思ってください。

 まず、レッスン初日。フルートを見せて、その取り扱い方法を教えました。

①フルートはハンダ付けで出来ているので力を入れて持つと、ハンダの部分が取れてしまう事がある。だから、頭部管は歌口を握ってはいけない。同様の理由でフルートを組み立てる時にキーポストの部分は握らずに組みたてる。

②胴部管と足部管の角度は楽器本体についている印を目安にする(ヤマハのスタンダードシリーズにはこの印があります)。胴部管と頭部管の角度は、人によってそれぞれなので吹き方を見ながら、一番良い角度を見つけていく

③管の中に水がたまらないように、定期的に水分を取る。フルートをしまう時に、手の脂を拭き取る。磨く必要はない。

 取り扱い方法を教えたら、まずは頭部管だけで音出しの練習です。まずフルートの発音の仕組みを教えました。

①フルートは歌口のエッジに息を直接ぶつけて音を出す仕組みである。まず鏡で自分の唇とフルートの歌口がちゃんと合っているか確認しながら音を出す。

②息の当たる角度によって、ピッチが異なるが、ピッチはAのマイナス20セントにチューナーを見ながら合わせる。このピッチが出せるアンプシュアが理想的なアンプシュアである。見て合わせられたら、見ないで音を出して狙ったピッチで吹けているか確認する。

 (注)頭部管だけで音を出す時は、最も良い音を出せるピッチが、メーカーによって微妙に違うようです。今回私が所有している、ヤマハ、サンキョウ、アルタス、パール、それぞれの頭部管を私自身が吹いてみて確認しました。サンキョウとヤマハの組み合わせはこのピッチがもっとも良いようです。

③悪いクセまでついてしまうので、頭部管だけの練習に偏ってはいけない。もっとも良いピッチで吹けるようになったら、楽器本体を付けてもその吹き方で吹けるようにする。

④楽器本体を付けた時に出す音は、B(ベー)の指使い(右手人差し指を使う運指)にする。少しでも長く音を出し続けられるようにロングトーンをする。Bの正規運指を音出しの音に選んだのは理由があります。
 ・「三点支持」に近い指使いであること。
 ・他の管楽器の経験者なので、Bの音に対する感覚が鋭いこと。
 ・高音域のクロスフィンガリングを習得する近道であること。


 レッスン初日はここまで教えました。もともとバリトンサックスを吹いていたので、腹式呼吸はある程度出来てましたし、アンプシュアを作るのも割と早く出来ました。この後、彼女は自分一人で繰り返し練習していたようです。一生懸命やってくれているので、こちらも気合いが入ります。2回目のレッスンについては次回。

 蛇足のつぶやきですが、今回初心者にフルートを教えるにあたって、自分の楽器を吹いて確かめて発見したのが頭部管によっていい音を出す鳴らし方が違うということでした。もしかすると同一メーカーの同一仕様の頭部管でもそうかもしれません。

 吹奏楽の指導書では、ほとんどの管楽器でマウスピースで音のコントロールをする方法を解説しています。フルートも例外ではありません。しかし、頭部管の個体差を知らずに練習していたら、フルートをきちんと鳴らすのは難しいことになってしまいます。個体差を踏まえた指導は経験を積んだ専門家でないと難しいでしょう。

 そうすると、スクールバンドではフルートのメーカーを揃えてしまおうか、という考えが出て来てもおかしくないと思います。実際、そういう学校もあると聞いています。でも、楽器に個体差があるように、奏者にも個人差があるんですよねえ…。

 今回、教えている生徒は、「内吹き」で吹いています。ヤマハ+サンキョウで「内吹き」なんです(ちょっと意外でした)。でもこれは、本人が一番吹きやすく一番いい音の出る吹き方を見つけたら、それが「内吹き」だったわけです。

 万人に合うフルートは、ありそうでないですからフルートのメーカーを揃えてもねえ。まして「外吹き」を 強制 奨励するスクールバンドや指導者のもとでは、この生徒は良い音を出せるようにならないかもしれません。逆もまた然りですけどね。

 まあ、「内吹き」と「外吹き」はかなり深いテーマなので、そのうちにまた述べたいと思います。(今、資料集めの最中です。なかなか専門的すぎて思ったように良い資料が見つかりません。)
  
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~ Comment ~

シリーズ化を希望! 

お久しぶりです。

 「ふむ、ふむ」とうなづきながら、改めて勉強させていただきました。

 頭部管での音出しで「A-20cent」は“目から鱗”だったし、「Bの正規運指は、高音域のクロスフィンガリングに役立つ」ことも、言われてみると「そうだ、そうだ」と納得してしまいました。

 そして、たかさんのスゴイのは「フルートの発音の仕組みを教える」というところです。実技だけでなく理論もちゃんと伝授する。その姿勢は大切ですよね。

 これ、シリーズ化するといいなぁって思いました。
 たかさん、よろしく~。

 やっぱり、同じグレードの生産品でも、1本1本に個体差があるんですね。それ以上に、たかさんがおっしゃるように、奏者の個性の方が激しいような気がしますが。
 でも、理論を知っていれば、カバーできることってたくさんありますよね。僕の場合はウンチクだけで吹いているような気がしますが…。

 また、お邪魔します。

Re: シリーズ化を希望! 

shio-papaさん

お久しぶりです。

>頭部管での音出しで「A-20cent」は“目から鱗”だった…

これはアルタスだとGis+15centなんです。1/4音も違うんですよ。ちなみにパールは、ほぼGisでした。自分で確かめた「頭部管が良い音で鳴っている状態」に近ければ、吹く人によっても違うと思いますので、チューナーの針はあまり気にしなくていいと思います。

理論は練習のひとつの指針ですよね。その意味でも理論は重要だと思います。 

>  これ、シリーズ化するといいなぁって思いました。

シリーズ化までいくかわかりませんが、とりあえず第2弾は用意してます(笑)。またおいでくださいませ。

B♭での練習、いいかも 

はじめまして。フルート習いはじめてまもなく一年なのですが、いまだに中音域がろくにだせないぽてちんと申します

わたしもブラスバンド経験あります。もう10年も前ですが。それで早速ベーの音で練習してみました。

これ、いいかもしれません。むかしのロングトーンとか、体が思い出します。師匠からはシの練習をよくしろといわれてるのですが、それよりも安定するし、でも実用的だなあと。

余談になりますが、楽器はパールのマエスタのドゥローン、インラインリング、Eメカつき総銀です。師匠の勧めです。頭部管はレガートです。

Re: B♭での練習、いいかも 

ぽてちんさん

はじめまして。ようこそいらっしゃいました。

師匠さんからは「シ」の練習をよくしろと言われているのは、モイーズのソノリテを意識してのことですね。フルートの音作りには、この音が良いのです。でもちょっと不安定な音ですよね。B(べー)から半音上がってHの音作りをするのもいいだろうと私は考えています。

パールマエスタはいい楽器です。頭部管はレガートですか。私も吹いてみましたが魅力的な音ですよね。またいらしてくださいね。
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