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フルート・奏法

フルートのベストなアンプシュアは?

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 以前の「フルートは内吹きがお得」の記事で「内吹き」とか「外吹き」とかを題材に記事を書きました。これはフルーティストにとっての重大関心事だと思います。フルートを教える先生の中にも「内吹き」を生徒に教える(強制する?)人もいれば、逆に「外吹き」を教える人もいたりします。もちろん、生徒の好みを尊重する先生もいらっしゃるようで様々です。

 また「内吹き」でないと、ちゃんと鳴ってくれないフルートもあったりします(私が吹いていたアルタスがそうです。これはメーカー自身がそう説明しています)。購入当初、私がそれに気付かないで吹いていた時は苦労しました。ピッチも含めて、楽器をコントロールすることができませんでしたから。その頃は、特に音色を変化させられなかったのに不満を持っていました。それより前に吹いていたサンキョウは、音色の変化を一応付けられたのに、なんで?と思っていたのです。「内吹き」にしたら問題が解決したので、ずいぶん吹き方を限定されるフルートだなあと思ったものです。

 余談ですが、私の教え子の中にアルタスA1007を吹いていた子がいました。この楽器は親戚から借りたもので、これでフルートを始めたいと熱望していたのです。吹奏楽の指導をしていると、ついつい本人の歯並びやあごの形、唇の形、体格などで、本人に合う楽器を勧めることが多々あります。その方が早く上達するだろうと思うからです。その子の唇の形は上唇よりも下唇の方が出ていて(浮世絵の日本女性のような美人でしたよ)、フルートだと苦労するだろうと思いました。

 理由を話して他の楽器を勧めました。本人はその理由がショックだったようですが、どうしてもフルートをやりたいんだと言いました。熱意にほだされた私は彼女にフルートをやってもらうことにしたんですが、アルタスが果たして吹けるんだろうかと悩みました。何しろ吹き方を限定する「内吹き」のフルートですので、彼女の唇の形ではちゃんと音が出るかも不安でした。

 結局、彼女に合うアンプシュアを一緒に探して、その子は、かなり上達しました。高校生活最後の吹奏楽コンクールの時のフルートソロをオーディションで決めたのですが、彼女が一番いい演奏をしました。この記事だけを読んで真似しないようにしていただきたいのですが、彼女のアンプシュアは下唇をつぶして、アパチュアと歌口のエッジの距離を作るアンプシュアです。普通にしたら下唇が邪魔をしてしまいますから。ちなみにその子はピッコロは全然ダメでした。その代わり、アルトフルートはいい音で鳴らすことができましたよ(その年のコンクールでアルトフルートも使いました)。

 フルートの教則本を見ても楽器の組み立て方からして二通りあるようです。楽器のキーの中心線とフルートの歌口の中心を合わせるやり方(これが日本では標準とされているようです)と、楽器のキーの中心線に息を当てるエッジを合わせるやり方の二通りです(当然エッジを合わせるやり方が「内吹き」です)。アルテのオリジナルの教則本は、後者の「内吹き」のやり方のようです。モイーズも極端な「内吹き」だったそうですから、もしかしたら「内吹き」が普通なのかもしれません。

 以前に書いた「フルートの低音域と中音域の吹き分け方」の記事で、偏心距離の話をしました。この時には低音域の発音について述べたのですが、高音域は、この偏心距離の短い方が音程もピッチも良いのです。フランス人のプロのフルーティストの吹き方を間近で見たエピソードも書きましたが、彼がやっていたのが、この偏心距離のコントロールです。

 フルートのアンプシュアの極意は、この偏心距離のコントロールができるアンプシュアということになるのではないでしょうか。ちなみにこの偏心距離があり過ぎる(極端な「外吹き」)と、フルートのコントロールが難しくなると思います。夏場で1センチ以上頭部管を抜いていたら(今の時期だと7~8ミリ・楽器によって微妙に違います)、外向き過ぎると思います。これだけ抜くと音程にも悪影響が出るでしょう。

 最後に吹奏楽のスクールバンドの指導法(ヤマハのバンドメソード)をご紹介します。これはマウスピースだけで442Hzに合わせるやり方です。例えばトランペットはマウスピースのバズィングで442HzのB♭の音を出し、そのままマウスピースを楽器に付けて、チューニング管を合わせるというやり方です。

 例えばマウスピースで444Hzの音を出していると、管に付けた時にその分抜かないといけないのですが、これだと管がちゃんと鳴ってくれません。金管はマウスピースでのコントロールが命だということですね。人によって抜く長さが違い過ぎると、管の倍音構成が変化してピッチが合っていても音が合わないというようなことが起こります。

 フルートの場合は、頭部管だけで第1倍音と第2倍音を442Hzで出せるようにアンプシュアを作るのです(もちろんチューナーを使います)。この方法はちょっと大雑把なところがありますが、各楽器の専門家がいない現場では、ある意味有効なのでしょう。

 補足です。

 プロの演奏家でも文中にある下唇をつぶすアンプシュアをしている人がいます。私もトライしてみましたが、私には合いませんでした。ヤマハのホームページを見ると「微笑み型」のアンプシュアで…とあるのですが、これも私には合いませんでした。ランパル系統のアンプシュアは、唇の左寄りにアパチュアを作るんですが、これもある意味特殊だと思います。私にとっては上記二つのアンプシュアよりは合っていました。

 いろいろと試行錯誤してみた結果は、ベストなアンプシュアは人それぞれであるということです。ただ共通しているのは音色や音程がコントロールできるアンプシュアであることだと思います(文中では偏心距離という言葉を使っています)プロ野球の例で恐縮ですが、打撃フォームを選手に強制するコーチのもとでは、一本足打法の王貞治さんや振り子打法のイチローさんは生まれなかったでしょう。でも一本足打法だったら誰でもホームランが打てる訳ではありません。有名なプレイヤーのアンプシュアの物真似で、ダメになってしまった人も結構いますので、気をつけないといけないと思います。

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~ Comment ~

 

おはようございます

いつも質問ばかりですいません

下唇をつぶすアンブシュアだと、下唇が出ている人のほうが有利だと思うんですけど、違うんですか

Re: タイトルなし 

よっちゃんさん

> いつも質問ばかりですいません

 全然、OKですよ。

> 下唇をつぶすアンブシュアだと、下唇が出ている人のほうが有利だと思うんですけど、違うんですか

 実はゴールウェイさんが、このアンプシュアで吹いています。そしてこのアンプシュアのレッスンの模様の録画も公開されています。ただ、ゴールウェイさんの唇は薄くて下唇が出ていませんよね。普通にしていて下唇の出ている人とでは、つぶす度合いが違いますし、あごの使い方も違ってきます。このあごのコントロールが大事なんです。フルートの音は、このあごの使い方が、ずいぶん影響すると思います。

マウスピースだけのチューニング 

ヤマハのバンドメソッドの、この方法は私も承知しておりますが、この方法が「大雑把」だと、おっしゃる理由を教えていただけますか?

Re: マウスピースだけのチューニング 

さすらいの棒振りさん

 「大雑把」といった理由を一言で言ってしまうと、各楽器ごとの特性を考えていないということに尽きると思います。

 例えば金管楽器。トランペットやトロンボーン、ユーホニウムの場合は、このやり方が有効なのですが、ホルンは右手も音程やピッチを作るのに使いますので、マウスピースだけだと片手落ち?といったところです。チューバはマウスピースが大きすぎるため、マウスピースだけのバズィングだと音程がわかりにくいです。

 木管楽器の場合は、楽器から音を出す時と、マウスピースだけで音を出す時の抵抗感が、かなり違いますので、楽器を付けてからの奏法チェックも必要になってきます。

 ですが、この方法を用いない場合よりは吹き方が掴みやすいと思います。ベストではないけれどベターだということだと思います。

 

 

人間の唇の形は歯並びは千差万別なので、アンプシュアの形もまた千差万別なのでしょう。
私の場合、音が出しやすい(音量の出やすい)のは外吹きなのですが、これだと音程が高くてどうしようもない。内吹きはあまり得意ではありません。今はほぼ中心線沿いの標準的組み立てで吹いています。

Re: タイトルなし 

inti-solさん

> 人間の唇の形は歯並びは千差万別なので、アンプシュアの形もまた千差万別なのでしょう。

 おっしゃる通りで、私もそう思います。長年吹奏楽に携わってくると、楽器によって向き不向きがあるのがわかってきます。歯並びが極端に悪い人が金管楽器(特にトランペットやホルン)をやると結構苦労します。(それを乗り越えている人もいますが)

 フルートの場合も同じですね。歌口との距離のコントロールが出来るかどうかが肝心だと私は思っている訳です。
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