フルート・本体

「遠鳴り」するフルートの素材は?

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フルートは素材によって、「遠鳴り」するかしないかが分かれるというのもよく聞く話です。おおむね、洋銀<銀<金<プラチナの順に、ホールの中では響くというのが定説になっています。以前にも紹介した吉倉弘真氏の「フルート,フルート!」の本にも、この実験の結果が載っています。

 面白いのは、この実験の結果が定説と同じであるということです。私がフルートを試奏した時も、おおむね同じような感想を持ちました。吹いたのは、アルタスA807(洋銀製・リップ銀)とTS(総銀製)とヤマハビジューの総銀製と14K製(キー銀)です。おそらく四氏とも私と同じように、総銀製のフルートの息の入れ方で、すべての素材のフルートを吹いたのではないかと思われます。(私がフルートの試奏をする時は、そういう息の入れ方です。その方が楽器ごとの特徴を掴みやすいのです)

 総銀のフルートを吹いた時の四氏の評価が、すべての項目で平均的であるのも、それを証明していると思います。銀のフルートを吹く吹き方で、金のフルートを吹くと輝きや優雅さが増し、プラチナを吹くと力強さが増すのだと思います。私はプラチナメッキのフルートしか吹いてませんが、メッキでも同じような傾向でした。もちろん金メッキもです。でも、洋銀のフルートは、この吹き方だと響かないのです。この実験の通りだと思います。

 なぜ、そうなるのか?私はそれぞれの素材の比重が原因になっていると考えています。下の各金属の比重値の表をご覧ください。

・プラチナ Pt900・18.61~20.08
・金…………K18・14.84~16.12
・金…………K14・12.91~14.44
・金…………K10・11.42~13.09
・銀………………10.53
・銅 ………………8.93 ※洋銀は銅ニッケル亜鉛の合金です。
・ニッケル…………8.90
・亜鉛………………7.13

 それぞれの素材に対する響きの評価と比重の関係が、ものの見事に一致しています(えっ、価格とも一致している?ごもっとも)。もっとも同じ銀でも管厚を増したりすると、より遠鳴りするようですから、やはり重い楽器の方が「遠鳴り」するのでしょう。重い金属でもっと安いものはないんでしょうか…。

 有名な話ですが、ランパルは最初、銀のルイ・ロットを吹いていたんだそうです。たまたま彼の父親が、金のルイ・ロット(おそらく世界でたったひとつ)を見つけて息子に吹かせてから、ずっとランパルは金のフルートを吹き続けていたわけです。クラシックの場合は、ホールでの響きが命ですし、ホールが大型化している現在では、少しでも「遠鳴り」する楽器が欲しいと思うのはプロの演奏家の宿命でしょう。(お金がかかって大変ですね)決して見栄やステータスだけでゴールドフルートを選んでいるのではないと思います。だいたい一般の人はゴールドフルートだと思わず、ブラス(真鍮)で出来ているフルートだと思う人も多いんじゃないでしょうか?サックスと色、似てますもんね(私個人はブラスの金色は好きです)。

 日本人の場合は、体格的にどうしても劣るだけに、銀よりも金の方が遠鳴りすると思えば、そちらを選ぶでしょう。もちろん鳴らすことのできる技術があることが前提ですが。私はアマチュアが吹くのであれば、頭部管銀モデルで十分だと思っています。洋銀フルートも銀のフルートと同じ吹き方だと遠鳴りしないかも知れませんが、吉倉弘真氏の「フルート,フルート!」には、素材に合った吹き方をすると結構表現力があるとも書いてあります。私は地元のオケのフルートの女性の方が、ムラマツEX(頭部管銀モデル)を吹いていると聞き、驚きました。何しろ彼女の音は大ホールに響きわたっていましたから。私も自分のマエスタが、彼女のEXに負けないよう頑張らなくっちゃ!

 そうそう、私が今後フルートの試奏をする機会があった時には、ゴールドフルートを中心に吹こうと思っているのですが、その時は、私のマエスタGPの吹き方が基準になります。まずしっかり吹きこなせるようになって、ゴールドフルートの実力を実感できるようにしなくちゃ…。

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~ Comment ~

比重の重い素材というと・・・・ 

ウラン、プルトニウム、イリジウム、パラジウムなど。金やプラチナ並みの比重ではありますが、とてもそんなものは使えません。

安価でということになると鉛しかありませんね。銀より若干比重が重いようです。ただ、鉛もあまり健康にはよくなさそう(鉛中毒というものもありますから)。だから、やっぱり今のフルートの素材というのは計算され尽くしているんだと思います。
プロでも、金のフルート銀のフルートどちらを使う人もいるようですから、絶対的にどちらがよい、悪いということはないのでしょう。

Re: 比重の重い素材というと・・・・ 

inti-solさん

 確かに比重の重い金属は、中毒を起こしたり、放射能があったりして、とても使えないですね(笑)。

> プロでも、金のフルート銀のフルートどちらを使う人もいるようですから、絶対的にどちらがよい、悪いということはないのでしょう。

 これは、その通りだと思います。銀のフルートでもゴールドフルート並みに鳴る楽器もありますから。ただ、お値段も結構それなりなのと、そういう銀のフルートは、鳴らすのがめちゃくちゃ難しいと思います。技術的にもそうですけど体力的にも…。プランネンというメーカーのフルートを吹いた時に、ちょっとそれを感じました。日本のメーカーではアキヤマフルートが似た傾向だと思います。ナガハラもそうだったかな…。

 後は音色の好みですね。落ち着いた音色が好みなら銀でしょうし、派手に鳴るのが良ければ金でしょうし…。クラリネットはリガチャーというリードを止める金具を金メッキするだけで、より鳴るようになりますから、金には、そういう効果があるというのは間違いないと思います。

こんにちは! 

いよいよ明日ですね♪訪問演奏!
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ありがとうございます 

明日の朝、訪問演奏のプログラムとかを書いた記事をアップします。今日(2/20)は、これから会場の小学校に行ってリハーサルです。がんばって来ます!

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